松居和チャンネル、第45回は、テーマは、「教師不足が、致命的な段階に」です。副題は「保育界の二の舞。母子分離政策が根底に」です。
最近、こんな報道がありました。
『文部科学省や各教育委員会が教員不足の大きな要因として挙げるのが、障害のある子どもが通う特別支援学級(以下、支援学級)の増加だ。
直近10年間で小中学校全体の児童・生徒数は減少しているにもかかわらず、支援学級の在籍者数は2011年度の約15万人から2021年度には約32万人に倍増している。」(東洋経済新聞)
その5年前
「てめぇら!」響く保育士の怒鳴り声 “ブラック保育園”急増の背景(週刊朝日)
「虐待あり、怒声あり、ネグレクト(放置)あり……。子どもが健やかに育つはずの保育園で、劣悪な運営実態がたびたび明らかになる。日本社会の縮図といえる保育崩壊の現場とは」
という報道があって、さらに、その3年前、全国紙の一面で、こんな事件が報道された。
<保育士逮捕>退職恐れ虐待注意できず
「背景に人手不足 千葉市の認可外施設」(千葉日報2014年)
10年前、すでに、保育士不足で、園長が良くない保育士に注意できない状況になっていた。しかし、経済と大人の都合を優先し、社会が、それに慣れていった。
首相が国会で、あと40万人保育園で預かれば、女性が輝く、と言い、「保育園落ちた、日本死ね」という言葉が重なり、与党も野党も、マスコミも、母子分離を「正論」にしていった。
当時、政府の言う「女性活躍推進」には、「ママがいい!」という言葉に応えようとすること、は含まれなかった。いまでも、そう。
首相の発言当時、待機児童は、実は2万人だった。子どもの願いを無視した、38万人分の雇用拡大政策、つまり「欲得」が、保育施策の動機だった。首相が言った「活躍」の定義の、あまりの狭さ、陳腐さに対し、与党も野党も意を唱えなかった。