松居和チャンネル 第106回は、
(テーマが) 「保育は成長産業」という閣議決定で、この国の土台が崩れていく
副題が:「保育園を、投資物件にする愚かさ!」です。

「保育」に関する閣議決定は、親たちの「子育て」に対する「意識」を変える影響力を持っている。端的に言えば、乳幼児と過ごす時間の絶対量に、直接的に影響する。
2000年代初頭、日本では、幼稚園を卒園する子どもの方が、はるかに多かった。幼稚園が一つもない自治体が二割あったことを考えると、7割以上の親たちが、3歳までは自分で育てる、という選択をした。
「年少組」、3歳児の人数が少ない理由を園長先生に問うと、
「年少ではまだお母さんが子供を離したがらない」と言っていたのです。乳幼児と過ごす時間の絶対量が、今に比べて格段に多いことが、国全体の「子育ての常識」を整えていたのです。
それが、たった20年で、0歳児を「躊躇せずに預ける親」が、日常の風景になっている。
「経済」を優先した「閣議決定」が、規制緩和や無償化によって、012歳の母子分離を急速に進め、その結果、たった20年で、義務教育を、再生不能まで追い詰めてしまった。
どこへいっても不登校児が一割で過去最多。グレーゾーンと言われる子どもも増えている。加えて、教師不足は、その質を問うどころではない。退職した元校長先生に小学校の担任を依頼するなど、過去最悪の危機に瀕している。
総理大臣が、あと40万人保育園で預かれば、女性が輝く、と国会で言った時の待機児童は2万人。つまり、あと、38万人待機児童を増やそう、というのが、国の「子育て支援」だったのです。

(東京のある保育園の園長から、こんなメールが来ました。)
『東京の保育所では、だれでも通園制度に協力すると、大きな補助金が出るのですが、区と同様にキッパリお断りしました(笑)
事業の趣旨は良く分かりましたが、完全に定員割れ施設への補填事業だということが理解できました。つまり、行政あげての、「子どもが金になる木」なのです。』
一方で、「保育園経営が上手くいかずに閉園を考えている方、どこよりも高く無料査定いたします」というチラシが、幼稚園の郵便箱に投げ入れられる。
「保育は成長産業」、「制度の設計次第で巨大な新市場」という間の抜けた閣議決定で、保育園が投資物件のように売買されるようになったのです。
幼稚園、保育園の中身、「価値」は、保育する人たちの人間性と人間関係であって、単純に売買、譲渡できるものではない。
年月を掛けて築かれた信頼関係、子どもと過ごすやり方、伝統がどう保たれていくか、それが親や子どもたちにとっての「園の実態」なのです。
売買で儲けようとするコンサルタント会社や経済学者は、そんなことは知りもしない。経済財政諮問会議も、同友会も、「012歳の存在意義」をわかっていない。
「子育て」は、お金で換算できるものではない、「保育」は、無料査定できるものではない、それが、市場原理で動く連中には、わからない。
保育界に、こうした連中を土足で招き入れたのは、保育を「サービス産業化」するために、規制緩和を重ねてきた政府の方針です。だから、いい保育士も、園長、主任も、辞めていった。学校も、教員の成り手がいない。
保育者たちが「市場」に晒されている様子が、私には、悲しくもあり、腹立たしくもあるのです。
国の「子育て支援」策と同じ。「ママがいい!」という言葉、そして「母性」が、この国を維持してきたことを、まったく理解していない。
「ママがいい!」、ぜひ、読んでみて下さい。

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