大酋長ジョセフからの伝言
~吹雪の中で出会った保育士~

「大酋長ジョセフの言葉」
ジョセフは、白人の学校などいらないと答えた。
「なぜ学校はいらないのか?」と委員が尋ねた。
「教会をつくれなどと教えるからだ」とジョセフは答えた。
「教会はいらないのか?」
「いらない。教会など欲しくない」
「なぜ教会がいらないのか?」
「彼らは神のことで口論せよと教える。われわれはそんなことを学びたくない。われわれとて時には地上のことで人と争うこともあるが、神について口論したくはない。われわれはそんなことを学びたくないのだ」
(『我が魂を聖地に埋めよ』ブラウン著、草思社)
なぜ、ジョセフは「西洋人」の企みを見破ったか。
大自然の中で、古(いにしえ)の法則で生きている人たちの感性が、白人たちの「子育て」に欠けているものを見抜いたのか。
自分たちが知る神を、「教会」に感じられなかったのかもしれない。
