松居和チャンネル 第101回
(テーマ)卒園して、幼稚園保育園に「感謝」する
副題: 「安心して休める子育て社会を」投書再掲します。

以前、若手園長から聞いた、いい話。
「卒園すると、親は本当によく保育園に感謝します」と、嬉しそう。 卒園して一ヶ月後に親たちの謝恩会をする。保育園の価値に気づき、懐かしく思い始めている。感謝したくなっている。新たな悩みを抱えている親もいる。
子どもたちも、環境に馴染んでいない。みんながオロオロ、ウロウロ、人間が自分を見つめ一番成長する季節です。
保育園や幼稚園の価値は、一緒に育てているという「感覚」が育つこと。幼い命を一緒に育ててきた実感、小さかった「あの頃」の思い出を共有している「連帯感」が園での生活の実りであり、成果です。それこそが「社会」と呼ばれる連帯感なのですが、学校に入って仕組み上突然途切れたようになる。
子どもを一緒に育ててくれた人たちに再会し、「あの頃」を懐かしく思えば、一生の相談相手がそこに居ることに気づく。帰ってくるところがある、と安心する。お互いの存在が「特別なもの」だ、と気づけば、それだけで「悩み」は、ずいぶん解消する。
学校と保育園は、その趣旨が違う。「教育」と「子育て」では、歴史と深さ、次元が違うのです。もちろん「子育て」が優先、絶対です。お互いの子どもの小さい頃を知っている、この関係が人間社会の原点にあった。一緒に祈ってくれる人が数人いれば、いい。
一ヶ月後の謝恩会が、保育園や幼稚園を永遠にしてくれるのです。こんな行事が、少しずつDVや児童虐待に歯止めをかけ、学級崩壊やいじめを減らします。いま、地道に耕し直さねば、荒れ始めた地面は、砂漠化していく。
「謝恩会」という命名がいい。法律や規則ではなく、子育てから生まれる「感謝」が、社会を住みやすくする。
子どもが世話になったら、感謝する。
歌や踊りを教えてもらったら、夫婦で感謝する。
楽しい時間を過ごせたら、心の底から、みんなで何かに向かって感謝する。
卒園一ヶ月後の謝恩会。法律で決めてしまえばいい。いえいえ、法律で決めるより、園長先生が決めてしまうのが、ずっといい。
親たちに気持ちが伝わります。
この人(園長先生)は、子どもたちの幸せを願っている、卒園した後も願っている……。その記憶、そして一ヶ月後の謝恩会を思いついた園長先生の「動機」が、荒れていた社会を鎮めます。
もう一つ。
「安心して休める子育て社会を」という新聞の投書記事。を再掲載しました。
人間は、繰り返し幼児たちから学ぶ。学び続ける、という話です。大学の保育科で教えていた先生が、保育現場に出て、幼児の「「ママがいい!」という声に、「可愛そう」と思う話です。
Xに掲げた記事の再生が、15万回を超えています。

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