嬉しい報告、西伊豆から、北九州から

松居和チャンネル、第55回は、西伊豆からの報告、そして、九州電力の「孫休暇」、とても嬉しい報告です。

国の、あり方が揺らいでいます。どこへ行っても小学生の不登校児が一割、引きこもりや、児童虐待も増えています。経済が良くなるわけがない。

その原点に、保育士たちが「子どもが可哀想」と違和感を感じる、「国による母子分離」政策がある。

園児たちの将来を心配する保育士たちには、「自分たちは、五歳までしか見れないのに」という思いが常にある。どんなに「いい保育」をしても、小学校で、変な担任に当たったり、意地悪な同級生に出会ったり……。その確率が高まっている。

子どもたちが育っていく「環境」は、他の子どもたち、そして親たちがどういう人か、ということ。国が、これほど母子分離を奨励してしまうと、義務教育がある限り、一生懸命可愛がった子どもたちの将来は、担任と同級生の当たり外れ、という、不安に満ちたものになってしまう。

だからこそ、入学前に、親子の絆をつくってほしい。子育てを喜びと感じるようになってもらわなければ……。そう思う保育士たちが、いる。

11時間を「標準」と決めた、国の、馬鹿げた保育施策が、更なる少子化を生んでいる。男たちの生涯未婚率も、三割になろうとしている。国の愚策が、社会から、生きる力を奪っている。

打開するとしたら、就学前、保育の段階から、親と保育者と子どもたち、三者の間の信頼関係を築いていくしかないのです。それを学校教育へ繋げていく。それなのに、国は、まだ、誰でも通園制度などと、母子分離にこだわっている。保育士がいないのに。

それが、親たちの「権利」だという保育学者さえいる。こんなものは、権利でもなんでもない。子どもたちの「権利」を後回しにした、大人たちの「利権(りけん)争い。

そんな中、不登校にした方がいい場合が、増えている。

 

チャンネル冒頭の園長先生からのメール。

「松居先生!!

11月から、保護者の1日保育体験始まりました。

なんと保護者全員が保育体験を順番にやります。」

 

まだ、可能なのです。この国には、親たちに「保育者体験」を薦めよう、子どもたちのために、自分たちが「役割」を受け入れよう、と奮い立つ保育者たちがいる。だから私は、保育者たちに、お願いして歩くのです。親を育てて下さい。それには、楽しそうな子どもたちの「集団」に出会わせるのが一番いい。子どもが、生まれた時に、実の父親が、ほとんどの家庭にいる先進国は、皆無と言っていい。

決意した保育者たちに、父親を育ててもらえる機会が、この国には、まだ存在している。

「女性の社会進出」で、一番怖いのは、男たちの「父性」が弱まって、無責任になること。シングルマザーは、やはり辛い。チャンネル第49回、「実は、父親もウサギになりたがっている」を参照してください。

本当の父性は、父親であること、自分自身であることに「幸せ」を見つけること。自然の流れであって、難しくはない。

親子の将来を心配する、本気の保育士たち、保育に生き甲斐を感じる女性たちがいるうちに、手を打たなければ、と思います。「ママがいい!」という言葉に応えようとする母親たちの心が、真の「女性活躍」だと言われるように、なってほしい。

幼児たちとの「出会い」を増やしていきましょう。