松居和チャンネル第60回のテーマは、「学問は、『情緒』が大切」(岡潔)。
副題は、体験から生まれる、次世代育成力、です。
日本屈指の数学者、岡潔が「義務教育」のあり方を心配し、「成長は、遅い方が良い」と言った。
「発達に影響がないから、012歳児を『安心して』保育園に預けて欲しい」と言った東北大学の研究チームとは、真逆の視点、正反対の結論が見える。つまり、情報を得たり、何かができるようになることよりも、心の成長が大切だ、と言っている。
「人の悲しみを、自分の悲しみと、捉えること」が、「数学」にも大切で、「心配り」が学問の基本、と言う。
天才的な人、だからこそ、人間社会の、「真髄」を指摘する。(チャネラー、かもしれない。)
「教育」によって、「情緒」、「純粋直感」が失われることを心配していた。
アインシュタインも、情報が知識ではない。「体験」が知識なのだ、と言う。
(Amazonのレビューから、「ママがいい!」に。)
1歳児を持つ母親です。あんよができた時の、迸るような目をした我が子、エレベーターのボタンを自分で押せただけで、嬉しそうで、満たされた顔の我が子が、尊く、光のようでした。なぜ、そう感じさせるのか、言葉に表せない幸せが、この本に書かれています。
エレベーターのボタンを自分で押せただけで、嬉しそうで、満たされた顔の我が子が、「尊く、光のよう」。ここに顕れる幼児たちの「教え」と「伝承」を、岡潔は、数学とも重ね合わせたのです。
(もう一つ、素晴らしい感想が、「ママがいい!」に来たのです。)
私が小学生の頃、赤ちゃん大の人形が流行りました。
人形の赤ちゃんを、小学生が、お母さんのようにあやすのです。
そのうちに近所に本当の赤ちゃんが生まれて、まだ首が据わるかどうかの時に、そのお母さんが、私たちに抱っこさせてくれました。
あまりにも私たちが喜ぶので?、家に上げてくれ、その子が歩く頃まで遊ばせてくれました。今思うと、とても大切な体験だったんだと思います。
そういう体験を今の子供たちにさせて上げたいと、強く思いました。
どんな勉強よりも、大切なことが学べますね。
「あまりにも私たちが喜ぶので」と書いてある。
これが、人類の営みの全てを顕す。「喜び」が次世代育成力、となって繋がり、後押しする。
「三歳児神話」は、何万年にも渡って、人類のグローバルスタンダードでした。
1959年に、国連で採択された、「子どもの人権宣言」には、こう、書いてあった。
児童は、できる限り、両親の愛護と責任のもとで、また、いかなる場合においても、愛情と道徳的、及び物質的保障とのある環境の下で育てられなければならない。
幼児は、例外的な場合を除き、その母から引き離されてはならない。
「三歳児神話」は、今、何によって破壊されようとしているのか。そこを考えなければ、いけない。