『社会復帰』?

「子どもが小学校に行くようになって手が離れたので、仕事を始めて『社会復帰』しようと思います」と言われた時代があった。その言葉が通用しなくなっている。教師が集まらない。こんな状況で「手を離す」ことは、もうできない。

子育てをしている母親を「社会」の一部と見做さない、国や経済学者の馬鹿げた「論理」がマスコミで広まり、子どもたちの「人生」が宙に浮いている。

その結果、親たちは、自分で子どもたちを守るしかない状況に追い込まれている。それでいいのかもしれない。仕組みに子育てを頼ろうとしたことの矛盾と、保育や学校教育の「制度疲労」が、人類に「子育て」を突きつける。