「静けさ」を分かちあう

松居和チャンネル、第32回をアップしました。

(テーマ)「静けさ」を分かちあう、がタイトルで、副題は、「それが、コミュニケーションの『秘訣』」、です。

言葉のやり取りではなく、「静けさ」を分かち合う。そのあたりに、人間性が育つ「コミュニケーション」の秘訣がある。012歳を眺め、可愛がることで、私たちは、自然に、その次元に導かれる。その時起こる、「無言で信じあうこと」が、人間社会の「常識」を守ってきた。

一人の教え子の思い出と共に、そのことについて書きました。

(「ママがいい!」より)

風景が生み出す「心のゆとり」が集団としての人間を支えていたのだ。

言葉でも理屈でもない。幼児の居る風景が整ってゆくと、幼児のいる風景が人間社会を整えていく。

その風景が人間たちの安心を支えるのだ。窓から雨をながめ、一緒にしゃがんで花をながめ、カタツムリをながめ、倒されてしまった積み木をながめ、ある日静けさの中で、無言で心を重ねてくれる人が身近にいるかどうか……。

その有無で幼児期の体験はその価値が決まってくる。

いい保育士は、それを生まれながらに理解している。その静かな心の重なり合いが少ないと、数年後に始まる学校生活での人間関係の質が粗くなってくる。

教室が、教師の心、子どもの心が嬉しそうに回る「ビオトープ」になっていくように、仕組みを整え直さなければいけません。

「ママがいい!」という、子どもたちの叫びを、指針とし、信じる。そこから、輪を広げていくのです。

どなたでも、参加できる講演会です。申し込みが必要ですが、無料です。