子どもの人権宣言:「幼児は、例外的な場合を除き、その母から引き離されてはならない」

「0歳からの保育施設利用は子どもの発達に好影響 – “3歳児神話”に提言」という記事。
発表した「東北大のチーム」は、「発達に悪影響はないので安心して預けてほしい」と言う。

こういう発言で、三歳未満児を平気で、(安心して)預ける親が増えることが怖い。
崩壊寸前の義務教育を考えれば、三歳未満児を「知らない人」に、11時間、預けて、「可哀想」と思わない親が増えることが危ない。

何よりも、東北大の「このチーム」の、保育や子育ては、親がどう育つか、だということを知らない「無知さ」と、隠された「意図」が怖い。
こうした「研究」「解析」の背後には、政府の、三歳未満児を持つ母親の八割を働かせようという、数値目標があることを、知らない人が多いことが怖い。

 

「三歳児神話」は、人類のグローバルスタンダード。人間が、人間らしくいるための「常識」。

だから、1959年に国連で採択された、子どもの人権宣言に
「幼児は、例外的な場合を除き、その母から引き離されてはならない」
とはっきり書かれた。
それを消そうとする「動き」が危ない。
その「動き」の中で、欧米では、表向きは「男女平等」と言いながら、母子分離によって経済を活性化させようという「経済論」「市場原理」が、家庭崩壊を一気に進め、犯罪社会への道を選んでしまった。

その過程で、GDP第一位を保ち続け、「世界で一番豊かな国」を自称するアメリカで、女性の囚人の数が爆発的に増えている。1980年代前半に二万六千人だったのが、四十年後、二十三万人、十倍近くになってしまった。
今年、アメリカで、学校内で起こった銃の乱射事件が83件、死傷者が150人。子どもたちが、学校という不自然な集団の中で、暴発し始めているのです。学校内だけで、この数字なのです。

その出発点に、
「0歳からの保育施設利用は子どもの発達に好影響 – “3歳児神話”に提言」に似た記事があったはず。

「発達に悪影響はないので安心して預けてほしい」という、どこかの大学の研究発表があったはず。

日本の状況は、欧米の60年前。
それに感謝して、三歳児神話を大切にしてほしい。