焼津の講演。
「絵本のある子育て」、盛会のうちに終了です。
主催していただいた、はごろも財団、後援の焼津市、焼津市教育委員会、有難うございました。キッカケを作って、本当に頑張ったのは、企画運営の「おはなしのへや」の女性たち。私の助言で「はごろも財団」に支援を求め、勝手に、「絵本のある子育て」というタイトルにして、チラシまで作って私に強要した結果、いい会になったと思います。
私も、どうしよう、どうしよう、と色々考えているうちに、裾野を越えるあたりで、「絵本のある子育て」が霞んで、「絵本のある人生」になっていく。そのうち、ユーチューブにアップしてくれるそうです。ぜひ、ご覧になってください。
結局、ほとんどが女性たち(ちょっと年配中心?)の集まりになりました。そうなんです。これから、この国を建て直すのは、母性と、祖母心。
そこで、まず、絵本の「こんとあき」を取り上げました。一番好き本は? と訊かれたら、まず、思い浮かぶ話。
息子にこの絵本を読んであげた時、主な登場人物は四人でした。私と、息子と、こんと、あき。この立体的な広がり方が「絵本」の特徴で、だから不思議な「体験」になる。
語られる言葉は「だいじょうぶ、だいじょうぶ」。
読んでいる私が、息子に「だいじょうぶ、だいじょうぶ」。
ところが、それは、こんがあきに言う「だいじょうぶ、だいじょうぶ」なのですから、繰り返しすうちに、密かに息子が私に「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と言っているのが聴こえる。
そして、最後に、ああ、おばあちゃんが言ってたんだ、という感じで終わる。
こすずめのぼうけん
てぶくろを買いに
カラスが池の魔女
わたしたちの島で
トムは真夜中の庭で
などなど。
多くの児童文学が、お母さんと、おばあちゃんの「だいじょうぶ、だいじょうぶ」で世界を整える。それが、古(いにしえ)の法則。静まる道筋。
「わたしたちの島で」のチョルベンは、まだ小さな女の子ですが、その島をまとめている、圧倒的な存在です。
もちろん、2時間で話せるはずもなく、「つづく」となりました。