「愛着障害」と子供たち

八年前、ブログ:シャクティ日記に、「クローズアップ現代(NHK)〜「愛着障害」と子供たち〜(少年犯罪・加害者の心に何が)を書きました。 http://kazumatsui.m39.coreserver.jp/kazu-matsui.jp/?p=267 
警告はすでに、繰り返しされているのです。(以下、引用です。)

クローズアップ現代(NHK)で、〜「愛着障害」と子供たち〜(少年犯罪・加害者の心に何が)という番組が放送されました。発育過程で家庭で主に親と愛着関係が作れなかった子どもたちが増えていて、それが社会問題となりつつある。殺人事件を起こした少女の裁判で、幼少期の愛着関係の不足により「愛着障害」が減刑の理由として認められたという内容です。

さっそく、保育園の園長先生から電話がありました。
「問題はここですね。保育の現場で私たちがずっと以前から気づいていたことです。肌の触れ合いや言葉掛けが減ってきて、一歳から噛みつく子がますます増えています。保育士が補おうとしても限界があります。手も足りません」。保育士たちが日々保育室で目の当たりにしている光景、いわば愛着障害予備軍の幼児たちなのです。

行政の方からも電話。「この番組を見て、政府は4月から始める『子ども・子育て支援新制度』をすぐにストップしてもいいくらいだと思います。幼児期の大切さをまるでわかっていない」。

役場の子育て支援課長がここまではっきり言うのも、今回の新制度は、首相の「もう40万人保育園で預かります。子育てしやすい国をつくります」という二つの矛盾した考えから始まっているからです。
3、4、5歳に待機児童はほとんど居ません。幼稚園と保育園でほぼカバー出来ている。首相の言う40万人は自ら発言出来ない、三歳未満児が中心で、番組で言われていた愛着関係の濃淡に最も影響を受けやすい、脳科学的にも人間性の基礎が形成されると言われている一番大切な発育期にある子どもたちなのです。

政府が経済最優先で進めている改革の中身は、認可保育園での三歳未満児保育を増やす、認定こども園、小規模保育、家庭的保育事業と、市場原理を利用しながら「乳幼児たちと母親を引き離すこと」なのです。

そして、すでに小学三年生までの保育でアップアップの学童保育を四月から一気に六年生まで引き上げろと言うのです。
指定管理制度の中で抵抗出来ず、行政から言われる通りにやるしかない非正規雇用中心の指導員に、様々なレベルの愛着障害の子どもたちに対応するだけの余力は残っていない。一週間程度の座学で誰でも資格をとれる「子育て支援員」で誤摩化せるはずもありません。

以下、放送された内容です。
(ブログのリンク。http://kazumatsui.m39.coreserver.jp/kazu-matsui.jp/?p=267 をご覧ください。)

繰り返しますが、警告は繰り返し発せられている。

政府の思惑を、ネット上で広めていただきたいのです。コピーペースト、シェア、リポスト、口コミ、どんな方法でも構いません。
このままでは、保育も教育も、学童も児童養護施設も、一斉に倒れていくことを理解してもらいたいのです。よろしくお願いいたします。

 

(講演依頼は、matsuikazu6@gmail.comまでどうぞ。「ママがいい!」を読んでの勉強会であれば、ボランティアでも行きます。幼稚園や保育園で、出来ることがたくさんあります。子どもにとって、親を信じることは、人生の流れを決めていく指針です。「愛されている、そう思う子どもに育ってほしい」。親たちの、その願いが、社会を整えます。)