保育士の一斉退職

保育界の崩壊現象が起こっています。保育士たちが、数年前にされた、「保育は成長産業」という閣議決定に、一斉に背を向けはじめている。(NHKの記事です。)

保育士の一斉退職 「このままでは子どもが守れない 最後の手段です」

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240424/k10014429461000.html

こんな見出しが並びます。

▽「半分以上辞める。けがや事故が心配」(自園で退職が起きた保育士)

▽「何度訴えても改善しようとしない」(退職を迷う保育士)

▽「安全に保育できないこの園には居続けられない」(退職を決めた保育士)

「会社はどんどん園だけ増やして、保育士が足りない状況。もう待てない。人が来ない。この園にいたいけれど、居続けられないと判断しました。最大の理由は保育士が安全に子どもたちを保育できないことです」

▽「なぜ辞めるのか説明もなく不安しかない」(保護者)

ーーーーーーーーここから私です。ーーーー

こんな状況になのに、まだ、「専門性」の認識などと言っている保育学者がいる。専門性など、規制緩和の繰り返しの陰に、とっくに追いやられている。保育の現場から、特に利潤を追う経営者たちから、子どもを守るという「人間性」が欠けてきているのです。それが繰り返し報道されているのに、子ども・子育て会議が「十一時間保育を標準」と名付けたことは、人間性を逸脱している、子どもたちが可哀想、と発言機会のある学者たちが言わない。

子ども未来戦略会議(専門家会議)は、

「全ての子育て家庭を対象とした保育の拡充~「こども誰でも通園制度(仮称)」の創設~
○ 0~2歳児の約6割を占める未就園児を含め、子育て家庭の多くが「孤立した育児」の中で不安や悩みを抱えており、支援の強化を求める意見がある」

などと言って、0、1、2歳児を預けて働く親を欧米並みに80%にしようという、M字カーブを無くす戦略、「子育て安心プラン」(非常に馬鹿げたネーミングですが)を降そうとはしていない。「子ども真ん中」が、聴いて呆れます。結局は、経済優先の選挙戦略に子どもたちが利用されているのです。

「ママがいい!」、ぜひ、読んでみてください。松居和チャンネルも、ぜひ、ユーチューブで見てください。