最近の講演会後に、送られてきた感想文から二つ。話をする機会がもらえたことに感謝です。
松居先生、講演会、また、懇談会でもお話が聞けて嬉しく良かったです。
ありがとうございました。
講演会では、松居先生のお話に笑ってしまったり、私自身体感していることや同意できることが多く感慨深くとても勉強になりました!本当に聞くことができてよかったです。
懇談会では、あまり詳しくお話することはできなかったですが、私の以前勤めていた職場での辛い経験を話した際、「そんなに辛いことがあったのに今はふっきれている顔になってて、すごいね」とおっしゃって下さったことがとても印象的に残っているのと同時に少し胸がスーッとしました。
その場では話し足りず、もっと私が以前勤めてた保育園での実態や、実習での出来事などを先生に話したくなりました。
保育士不足は実際、働いてみて理想と現実が異なりすぎて辞めてしまう人が多く不足しているのもあります。しかし、私は、大学や短大、専門などでの実習で日誌や先生たちからの暴言などの過酷な実態があり、描いた夢を諦める学生が私の周りに多くとても胸が痛い思いをしました。松居先生みたいな方に、そういう辛い経験をしたことがある若い世代の人たちの声ももっと聞いてもらえたら、とてもその人たちも救われるのではないかなと思いました。
また機会があればお話を聞きに行きたいと思います。お忙しい中、ありがとうございました! (24歳 保育士)
末の息子が保育園の時、1日保育体験をしました!!
若い男女の先生方が、こんなに小さな子供達のために、手抜きなしで体当たりの保育をしている姿に驚き、我が子は毎日こんなに充実した日々を送っているのかと驚愕した記憶があります。自然に触れ、季節の行事を行い、園児の手作り神輿に本物の神主さんが神事を行う。給食の食材を確認し調理員さんにお礼を言い、お茶をこぼせば自分で拭く。プールでは思い切りスキンシップをはかり、なわとびでは妥協させずチャレンジさせる。運動会のためにパパたちが本格的な“嵐”のダンス特訓し、パパ友で飲み会をするようになる。お母さん方はとても嬉しそうでした。一つ一つが印象深く残っています。幼~高校までのいろんな先生方を見てきましたが、幼・保の先生方が一番熱かったと感じます。
素敵な女性の園長先生でしたが、松居先生のお話を実践されていたのですね。勿体無いくらいの恩恵を受けたと感じ、卒園式では何とも言えない感謝に涙が溢れました。
昨今、“イクメン”といううれしい言葉もありますが、“産後クライシス”などの言葉もあり、産後にお父さんがゲームに没頭して育児を面倒くさがる、などという話も聞きます。自分は乳幼児とは関われないと思い込む。長期単身赴任のお父さんも同じような問題を抱えているようです。複雑な家庭に育ち、子供の愛し方がわからないというママたちもいます。
年齢の違う子供達が群れて遊ぶ中で親心が育ち、先生のおっしゃるように、親心は、子供の頃から育むものである、という事を感じます。近所や親子サークルなど、安全で多くの人々と関われる場が必要なのでしょう。全員が通過する義務教育の中での保育体験もぜひ実現させたいですね。そのために私たちに出来ることはどんなことなのでしょう。
色々な事を考えさせられ、また考えれば考えるほど、先生からもっとお教えを頂きたいと感じています。
(50代 女性)
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感想文を読んで思い出すのです。保育科の学生たちの間に、あの園に実習に行くと保育士になる気がなくなるよ、と申し送りされている園がある。実習生が「親に見せられない」と思う風景を、子どもたちが見ている。体験している。その風景を減らすには、と園長たちと考えて十三年前に始めたのが一日保育者体験でした。
いい保育園・幼稚園に当たることで一家の人生が大きく変わる。園長、主任、設置者の保育に対する意識が、政府の進める保育の市場原理化によって分断されているいま、親たちの「子育て」に対する意識が、子どもたちに対する感謝の方向に戻って来れば、出来ることが沢山あるのです。