「可愛がる」ことで、人生はいいものになる。

以前、新聞で報道された調査結果ですが。

設問の中に、「子育ても大事だけど、自分の人生も大切にしたい」◯か×か、というのがあった。

受験産業から保育事業、老人介護にまで手を広げている民間企業による「意識」調査で、毎年、その結果が新聞で報道される。こういう手法はよくない。

ふと通り過ぎる過程で、無意識のうちに「罠」に引 っかかる。
「自分の人生を大切にしたくない」人はいない。「子育てをしていると」それができないなら、人類は滅んでいる。

質問の向こうに、明らかに、政府の母子分離施策と、それをビジネスにしようという動機が見える。その動機が、風評被害となって、ここまで「保育」を追い込んでいる。だから、もう止めなければいけない。義務教育が破綻し始めている。

松居和チャンネル 第16回のテーマは、「子守唄が人類を導く」としました。副題は、「~義務教育の中に、幼児たちとの会話を~」です。

 

市場による「新たな常識」の拡散の中で、人間にとって無くてはならない大切な「チャンネル」が閉じていく。

私が目指している、このチャンネルは、様々な話題を挙げながら、乳幼児が先導し、確保してきた「神話的なコミュニケーション」の次元を復活させようというもの。ぜひ、周りの家族、友人、知り合いの方々に薦めていただきたいのです。よろしくお願いします。

子守唄は、音楽の中でも、一番「祈り」に近い音楽。

人間たちに、「これから」「これから」と囁きます。

一つの「命」を授かり、慈しみ、育てることで、新たに、「親子」という形で人生を創造していく。そのワクワク感が、祈りとなって、子守唄になる。

祈り、に「音楽」が加わり、人類は、不思議なチャンネルを開いた。

小学五年生くらいから、高校を卒業するまで、毎年一度は、012歳児に歌を唄ってあげる機会をつくるといい。音楽の授業を使うもいい。家庭科の時間、生活科、道徳?、どれにも当てはまるはず。

母性が、社会を導いていくべき。

赤ん坊の初めての笑顔を喜び、心が、ひとつになる。それが、社会の始まり。そういう説明を中学生にした方がいい。言えば、理解する。

「可愛がる」ことで、人生はいいものになる。

その道筋を教えないと、教育が「義務」である意味がない。

父親が、眠っている我が子に、「カラスなぜなくの」でいい、一人で、唄う。五日も続ければ、遺伝子がオンになってくる。

「千と千尋の神隠し」や「トトロ」を生み出し、支持するこの国には、次元を超える文化的土壌がすでにある。

奥さんに言われて、ご主人が実行してみる夫婦関係なら、すでに大丈夫。うちはどうかな? と思ったら、まずお母さんがやってみてください。不思議なことをやっている姿を父親が眺める。

父親の中にも、「母性」がある。その耕し方が、この国にはいい。世界も、それを求めている。

子守唄が歌われなくなってきた裏側で、保育士たちが「保育は成長産業」という閣議決定に背を向けはじめている。いよいよ、社会を整えるはずの、子どもたちの「願い」が、宙に浮いていく。

今回は、そんなことを、話しました。