「なっちゃん」

 

(いただいた手紙)

 

「なっちゃん」

 

幼稚園の時に、娘は幼稚園から脱走した(笑)

というよりも、脱走させてもらえたんだ。

大学の附属幼稚園で、敷地が広くて、

幼稚園門から出ても、まだ大学構内。

(幼稚園門から大学正門までも大人でも5分ほど)

 

当時の主事が、他の先生に、

なっちゃんを「こっそり」おいかけるように伝えた。

 

途中、大学内の工事のおじさんは、

工「どこいくのー?」

な「おうちに、かえるの」

工「一人で帰るんだね、頑張って!」

って言ったらしい。(娘談)

 

なっちゃんの小さな大冒険。

おじさんの言葉に励まされ?

大学正門まであるいて、

外に出て信号を渡って…

車がびゅんびゅん…

怖くなったんだろうね。

ずんずん歩いてた足が止まったそうだ。

そのタイミングで、後を追ってた先生が

とんとんと背中をたたいて、

 

先「幼稚園かえろっか?」

な「うん。かえる」

ってなったらしい。

・・・

お迎えの時に、その先生と主事が出てきて

「今から今日あった話をお伝えしますが、

決してなっちゃんを怒らないでください」

って言われて、後をつけた先生が、

なっちゃん大冒険のあらましを

ジェスチャー付きで面白おかしく伝えてくれた。

 

(この先生は、園で一番ユーモアある先生で、

深刻にならない、その先生に頼んだのも主事の計らい)

 

その大冒険の日まで、

何度か脱走劇はあったんだけどね、

(それまでは幼稚園門で、捕まってた(笑)

本人の納得いくまで

やり切らせてくれたからか

それ以降、なっちゃんは脱走をやめたんだよね。

 

そんな主事が、

松居和さんの講演を幼稚園で開催して、

松居さんのお話を私は聞いたのでした。

(by 岩下牧子)

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ありがとうございます。

「なっちゃん」の話、伝えてくれた人。感謝です。

あの幼稚園でなければ、「園と家庭」が信頼関係で結ばれていなければ、起こりえない出来事でしょう。

子どもたちの毎日を包み込む、大人たちの笑顔と温かい眼差しがなければ、生まれないものがたり。

「はじめてのおつかい」に「こんとあき」を足したような空気感が、ああ、こういう社会だったらいいなあ、と思わせる。

最後に私が出てきて、びっくり。そのつながりが、また格別に、嬉しい。沈んでいた気持ちが、生き返ってくる。

物語が、再び。回りだす。

 

(いろいろ、書き続けていきます。友達リクエストを私にくれるように、友達に勧めてください。( #ママがいいより ))