「捨てられる養子たち」NHKBS1,(再放送されます!)

以前、このブログにも書いたフランスのテレビ局制作のドキュメンタリー、「捨てられる養子たち」が再放送されます。NHKBS1,(2017年4月20日(木)午前0時00分~)

 日本でも、福祉と市場原理が一体になりはじめています。その先に見える風景がすでに欧米で様々な形で起こっている。一つの例としてぜひ、ぜひ見てほしい番組です。(録画して何度も見ていただきたい。)その根底にあるのはやはり家庭崩壊。子育ての社会化がその出発点にある。それについては以前ブログに少し詳しく書きました。http://kazu-matsui.jp/diary2/?p=1413

 家庭崩壊や犯罪率という面では、日本はまだアメリカの50年位前の状況だと思います。それよりもっと良いかもしれない。これほど安心して子育てができる国はない。しかし、このまま進めば、いつか似たような風景が当たり前になる日が来てしまう。それが最近見え始めている。

 アメリカに住んで、こういう状況がすでに始まっているのを30年前に、同じようなドキュメンタリーや報道で見て、驚き、それを日本に伝えなければいけない、と私も本を書いたり講演を始めたりしたのです。すると、その頃すでに「その通りです。幼児を預かることはよほど注意して、躊躇してやらないと」と激しく同意してくれたのが、保育園の園長先生たちだった。守り神のような人たちだったのです。その人たちの感性や主張が、「そういう時代ではないんだ」という言葉で否定され始めている。でも、その先にある可能性として、こういう現実は見ておかなければならない。人間社会の「じゅうぶん、あり得る姿」として。

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「捨てられる養子たち」NHKBS1

https://www.facebook.com/satooyarenrakukai/videos/1820006938239263/

https://www.facebook.com/watch/?v=1820006938239263

2017年4月20日(木)午前0時00分~

簡単に養父母になり、簡単に解消できるアメリカの里親制度。毎年里子となる10万人のうち2万5千人が捨てられている。子どもをペットのように扱う社会の暗部を描く。

体育館に敷かれたカーペットの上を歩く子どもの姿を、両脇で見守る里親希望の夫婦たち。その手元には子どもたちの写真入カタログが。簡素な手続きで身寄りのない子どもを引き取ることができるアメリカだが、その一方で深刻な問題も。14歳でハイチから引き取られたアニータは、5回目の引き受け先が8人の養子を持つ家庭で、養父は小児性愛者だった。育児放棄や虐待の結果、心に深い傷を受けるケースも少なくない。その実態に迫る。

原題:DISPOSABLE CHILDREN

制作:BABEL DOC production (フランス 2016年)

(以前ブログにもう少し詳しく書きました。ぜひ、読んでみてください。)

http://kazu-matsui.jp/diary2/?p=1413

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