昔つくった音楽

 昔のアルバムから4曲聴けるようにホームページの表紙にリンクをしました。聴いてみて下さい。

http://kazumatsui.com/music/music.html

 懐かしい、曲たちです。30年前に作った一枚目のアルバムの復刻版CDがアマゾンでプレミアつきで出品されていました。いまだに、探している人がいるのかもしれない、と思うとかなり嬉しい。音楽が生きている。
 その時生きていた、いくつかの魂のコラボレーション。作曲家、作詞家、アレンジャー、ミュージシャン、歌手、エンジニア。音楽を聴けば、蘇る出会いがある。蘇るものがないと人生に悪い。自分一人では蘇れない。昔作った音楽でさえ。
IMG_0118.JPG

 公立小学校の50周年記念で講演したときのこと。講演の前に小学生たちの学年別合唱発表会がありました。体育館は満員でした。床にぎっしり座っている親たちの姿を見て、ホッとしました。まだまだ大丈夫。

 一年生の合唱が始まり、音楽を愛する熱心な女の先生が表情豊かに大きな身振りで指揮するのを、この前まで幼稚園や保育園に通っていた一年生が一心に見つめ、声を合わせて歌います。

 幼さの残った子どもたちの心を一つにして歌う姿が、体育館の床に座っている親たちに、「心を一つにして下さい。そして安心して下さい」と歌いかけているようです。指揮をする先生を見つめる視線が、一身に信じること、頼り切ることの大切さを教えてくれているようです。

 次に歌った五年生たちのきれいなハーモニーが、「心を、美しく、それから一つにして下さい」という願いを伝えている。一学年ずつ、伝えるメッセージが違います。

 隣に座っていた校長先生が私に言います。「合唱を聴けば、まとまっている学年とそうでない学年がわかります。子どもたちと先生の心が一つになっているかどうかがわかるんです」

 そう。学力テストよりも、合唱大会のほうが社会にとって有意義です。生徒たちの絆を計れる上に、先生の実力もわかります。なにより子どもたちが大人たちを育てる、という宇宙の法則を学校で実践できるからです。

 あの一年生の姿を、あの子たちを育てた保育者たちにも見せてあげたかった。ふと、そう思いました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です